【竹細工とは?】どこの名産?どうやって作る?どんな商品がある?

竹細工といえば、みなさんどんなものを想像するでしょうか。

ザル?かご?古いイメージ?

なんとなく「高級で手が届かない印象」または「昔の人が使っているイメージ」を持つ人も多いのではないでしょうか。

実は竹細工は、竹が採れる地域の家庭によっては日用品として今でも多く使用されています。

実はあまり知られていない、竹細工の日用品を使うメリットをまとめた記事もあります↓

最近私が注目している「竹細工」についてまとめてみました!

どうやって竹細工ができる?

①竹を選ぶ、切る、運ぶ

②色を抜いて白くする(抜かずにそのまま使用する場合もあり)

③竹を切ってひごを作る

④編んで作りたい製品にする

①竹を選ぶ、切る、運ぶ

竹細工は竹林から竹を切るところから始まります。

竹林の中から良質な竹を選び、10メートル以上の竹を切って傷つけないように運びます。

②色を抜いて白くする

お湯につけて日に当て、白くなった竹を白竹(しらたけ)と呼びます。

この作業をせずに次に進む場合もありますが、白竹にすることで湿気などに負けにくい丈夫な竹細工を作ることができるのです。

③ひごを作る

白竹をまずは四つに、そしてさらに使いたい太さになるまで割ることで、細長い「ひご」を作ります。

ここで均等な太さに割れないと、出来上がる竹細工のバランスが悪くなってしまったりします。

④ひごを編んで作りたい製品にする

ひごを順に編んで、かごやざるなど思いのままの竹細工を作ります。

たくさんの手間を経て竹細工が出来上がる

大まかな流れとしては以上ですが各工程どれも、すごく手間がかかります。

ひごを作るときは手を切ったりしそうになるし、しなる竹を編むのは力が必要で指が痛くなったりします。

竹林は険しく、定期的に竹を採って整備をしないと、本当に良い竹が育たなかったりします。

たくさんの苦労があり、その最終形態が竹細工なんですね

そんな竹細工が誰かの手に渡り、大切に使用される。きっとこれ以上のことって、ないと思います。

竹細工は日本の伝統工芸!

竹細工は日本の伝統工芸品として扱われているよ

竹細工は地域ごとに定められた伝統工芸品と、経済産業大臣によって法律に基づき指定された伝統工芸品があります。

経済産業大臣から伝統工芸として指定されている竹細工は以下の通りです。

経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されている竹工品(参照:Wikipedia)
  • 江戸和竿(東京都)
  • 駿河竹千筋細工(静岡県)
  • 大阪金剛簾(大阪府)
  • 高山茶筌(奈良県)
  • 勝山竹細工(岡山県)
  • 別府竹細工(大分県)
  • 都城大弓(宮崎県)

「聞いたことある!」という名前の竹細工もあるのではないでしょうか?

各地域で指定される伝統工芸品の竹細工

経済産業大臣の指定はないけれど、各地域ごとに伝統工芸に指定される竹細工は意外とたくさんあります。

例えば、以下の通り…

  • 一戸町、花泉町の竹細工,鳥越竹細工(岩手)
  • 岩出山しのまこ竹細工(宮城)
  • 山形竹細工(山形)
  • 大田原市竹工芸(栃木)
  • 嬬恋寝曲がり竹細工、川場竹細工(群馬)
  • 安房竹工芸品(千葉)
  • 江戸川竹芸(東京)
  • 秦野の竹製品(神奈川)
  • 佐渡の竹細工(新潟)
  • 石川の竹細工(石川)
  • 津市竹細工(三重)
  • 竹根鞭細工・竹製花籠(滋賀)
  • なにわ竹工芸品(大阪)
  • 有馬籠(兵庫)
  • 鳥取竹細工(鳥取)
  • 香川竹細工(香川)
  • 虎班竹細工 (高知)
  • 西川登竹細工(佐賀県)
  • 日奈久竹細工(熊本)
  • 鹿児島竹細工(鹿児島)
  • (まだまだ抜けがあると思います…適宜修正していきます)

地域によって採れる竹の種類や、竹ひごを作るための道具や手法が違ったりします。

なので地域ごとに出来上がる竹細工も、見た目や特徴が異なってきます。

地域ごとの竹の種類

竹細工に使われる主な竹は以下のような種類があります。

  • 真竹(マダケ、苦竹)
  • 淡竹(ハチク)
  • 雌竹(メダケ、女竹、篠竹)
  • スズ竹

真竹(マダケ、苦竹)

直径約10cm高さは10〜20mほどに成長します。

日本の全国に分布し、竹細工の中で最もよく使用されている竹の種類です。

しなりが強く、丈夫な竹製品が出来上がります。

真竹の竹細工では、大分県の別府竹細工などが有名です。

淡竹(ハチク)

直径3〜10cmほどで、高さが10〜20mに成長します。

真竹との見分け方は、淡竹は節の輪が2つあること。

真竹よりも丈夫さは劣るものの、ひごを作る際の力加減は比較的少なく済みます。

そのため先端を割り竹にしやすい特徴があり、お抹茶を点てる茶筅を作るのに利用されたりします。

佐賀県の西川登竹細工や高知県の仁淀川町の竹細工などが有名です。

雌竹(メダケ、女竹、篠竹)

直径が約1〜3cm高さが2〜8mに成長します。

真竹や淡竹と比較するとかなり細い竹ではありますが、出来上がった作品は竹の細さなどわからないほど丈夫。

日本では四国や九州など西部で見られ、愛媛県高知県で竹細工が作られています。

スズ竹

直径1cmほど、高さ2〜3mに成長します。雌竹よりもさらに細い竹で、軽くて丈夫。

スズ竹といえば代表的なものが、山梨県の富士山で採れるスズ竹で作った富士勝山スズ竹工芸品

他にも岩手の鳥越竹細工などがあります。

ひご一本一本に個性があるような見た目なので、唯一無二のかごを見つけてみてください!

竹細工の製品

竹細工の製品はかごやざるだけではなく、さまざまなものが作られています。

お弁当箱やコーヒードリッパーなどの日用品から、ランプシェードなどのインテリア、さらにバッグなどファッション雑貨として竹細工が活用されています。

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どこで買える?

竹細工はふるさと納税の返礼品としても大人気です。

ふるさと納税で購入できる竹細工をまとめた記事はこちら↓

日本の工芸品を取り扱う問屋さんや、産直でオンラインショップを持っている方もいます。

お値段は高い?

竹細工は一つひとつ職人さんによって手作りされているため、大量生産ができません

人によっては少し高いと感じてしまうお値段かもしれません。

しかし、消耗品ではなく長く使えること、技術を持った職人さんの手作りは見た目も綺麗な上に作りがとても丈夫だということ、生産に時間がかかることを考慮すると、決して高すぎることはない値段。

使えば使うほど味が出て愛着が湧く竹細工を、購入を検討される方はぜひ末長く愛用していただきたいです。

竹細工を長く使うために、お手入れの方法をまとめた記事はこちら↓

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